2022 SFL第7,8,9戦オートポリス(5/20-22)レポート

Super Formula Lights

木村選手が2勝を挙げ、ランキング3位に浮上

B-Max Racing Team(SFLチーム代表 組田龍司)は、5月20~22日、オートポリスで行われた全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第7~9戦に参戦し、木村選手が第7戦で初優勝、第9戦でも優勝を飾りシリーズランキングで3位に上がりました。菅波選手はフロントロースタートの第8戦を接触で失い、第7戦、第9戦も表彰台まであと一歩でした。
2人ともレースウィークを通して安定したリザルトを残すという点に課題は残りましたが、着実にレベルアップしています。次戦スポーツランドSUGO戦ではさらに成長した姿をお見せできるよう全力で臨みます。

■第7,8戦予選(5月20日(金)午後4時30分~5時00分)
木、金曜日に行われた練習走行では木村選手、菅波選手ともに好調を維持しており、特に木村選手は金曜日2回のセッションでトップタイムをマークするなど、非常に良い流れで予選に臨みました。
1回目のアタックでは、木村選手1分37秒221、菅波選手は1分37秒432と2位、3位につけましたが、トップを奪うことはできませんでした。終了間際の2回目のアタックでは木村選手1分36秒647、菅波選手1分36秒879とタイムアップしましたが、太田選手が最後に1分36秒608をマークしてポールポジションを奪われ、悔しい結果となりました。
第8戦のグリッドを決めるセカンドベストタイムは、終盤タイムを縮めた菅波選手が2位、木村選手は1回目のアタックタイムで3位になりました。

ドライバー 予選ベストタイム(順位) 予選セカンドベスト(順位) Point(累計)
1号車 木村偉織 1分36秒647(2/11) 1分37秒221(3/11) 0(20)
50号車 菅波冬悟 1分36秒879(4/11) 1分37秒218(2/11) 0( 9)
  • 天候:曇り、コース:ドライ、気温:17度、路面温度:22度

■第7戦決勝(5月21日(土)午前11時45分~13周)
計時システムのトラブルでスタートがやり直しとなり、周回数は1周減算の13周となりました。2番グリッドから好スタートを見せた木村選手は、PPスタートの太田選手にアウトから並びトップに立つと、1分38秒台の安定したタイムを刻み徐々に独走態勢に持ち込みました。その後も手を緩めることなく最後は6秒差をつけて念願の初優勝を飾りました。
菅波選手はスタート後に1つポジションを落としてしまい、最後まで前を行く平良選手を追いましたが、捉えることはできず5位でフィニッシュしました。

ドライバー 決勝順位 ベストタイム(順位) Point(累計)
1号車 木村偉織 1位 1分38秒359(1/12) 10+1(31)
50号車 菅波冬悟 5位 1分38秒830(4/12) 2(11)
  • 天候:曇り、コース:ドライ、気温:20度、路面温度:27度

■第8戦決勝(5月21日(土)午後4時30分~14周)
初のフロントロー2番グリッドからスタートした菅波選手は、オープニングラップでトップの太田選手に接触、フロントウィングを傷めてピットインし大きく遅れてしまいました。この接触は菅波選手に非があるとしてペナルティ(レース結果に+30秒)が課されました。
木村選手は1周目に起きた混乱をくぐり抜け、2位でレースを進め、そのままフィニッシュしました。しかし、スタートで若干動いてしまったことでフライングの裁定が下り(+30秒)、さらに1周目の混乱の際の平良選手との接触に対してもペナルティ(+30秒)となり、正式結果は8位となりました。
2人とも表彰台のチャンスは十分あり、シリーズを考えても確実に加点したかったところでしたので、反省点の多いレースとなりました。

ドライバー 決勝順位 ベストタイム(順位) Point(累計)
1号車 木村偉織 8位 1分39秒296(2/12) 0(31)
50号車 菅波冬悟 10位 1分39秒644(4/12) 0(11)
  • 天候:曇り、コース:ドライ、気温:24度、路面温度:32度

■第9戦決勝(5月22日(日)午前8時20分~21周)
初のポールポジションスタートとなった木村選手は、前戦のフライングからやや慎重なスタートになりましたが、2番グリッドの太田選手を抑えてトップを死守。そこからは2位以下を毎周1秒近く上回るラップタイムで独走。終盤になっても1分39秒台のラップを刻み続け、この週末最長の21周レースで16秒という大差をつけて2勝目を飾りました。
菅波選手はスタートで1つポジションを上げ2位集団のなかの4位でレースを進めました。序盤から前を行く野中選手を攻め立てチャンスを窺いましたが、パッシングポイントの少ないコースで前に出ることは叶わず、そのまま4位でチェッカーを受けました。
木村選手は、この週末2勝を挙げたことでシリーズポイントを42pへ伸ばし、太田選手(67p)、小高選手(45p)に次ぐランキング3位に浮上しました。

ドライバー 決勝順位 ベストタイム(順位) Point(累計)
1号車 木村偉織 1位 1分38秒736(1/12) 10+1(42)
50号車 菅波冬悟 4位 1分39秒721(2/12) 3(14)
  • 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:18度、路面温度:23度

■チーム監督 高木真一コメント
木村選手は第7戦のスタート後の並走は良かったですね。あそこで前に出なければ優勝はなかったと思います。第8戦はフライングしてしまい浮き沈みの激しい2レースでした。第9戦は1コーナーのせめぎ合いから前に出て、クルマのパフォーマンスを引き出せたと思います。ただ、本来なら3連勝できたはずですので、やはり予選が課題です。
菅波選手は、練習まで好調でしたが、気温が下がった予選では思い切ってアタックできなかったようです。車両もドライビングも上手くアジャストできればポールポジションを取れるパフォーマンスはあるので、次のSUGOまでには調整して頑張ってもらいたいです。
木村選手がリズムを作り始めていますので、菅波選手も続いて、2人で表彰台のトップを争うレースをしてほしいと思います。

■チーフエンジニア 宮田雅史コメント
この週末は、良いところと悪いところがたくさん出ましたが、良いところが少し多かったという感じです。時間はかかりましたが優勝できましたので、これから巻き返したいですね。
木村選手の速さは、やはりフィジカル面の強化が結果に表れたのだと思います。菅波選手は、予選でパフォーマンスを出せず、決勝もチャンスをものにできないというパターンが続いていますので、次のSUGOでは2人揃って表彰台、できればワンツーを目指したいですね。

■1号車ドライバー 木村偉織選手コメント
今回は鈴鹿戦での反省を踏まえて、コンディションの変化に対する取り組み方を変えて臨みました。練習走行の結果から予選は自信を持っていましたが、クルマのパフォーマンスを出し切れずに悔しい思いをしました。第7戦は優勝以外はいらないという強い気持ちでスタートし初優勝を飾ることができましたが、続く第8戦は集団の競り合いのなかでのセルフマネージメントに対する甘さが出てしまい、反省点の多いレースでした。第9戦はスタートで慎重になり過ぎた面はありましたが、良いレースができました。チームの士気も上がっていますので、この勢いでSUGO戦以降も戦いたいと思います。

■50号車ドライバー 菅波冬悟選手コメント
練習走行からマシンのポテンシャルが高いのは分かっていましたが、予選でそれを生かしきれませんでした。第7戦のポジションダウンで第9戦のグリッドも下がってしまいました。第8戦で勝てる可能性のあったレースを接触で台無しにしてしまったのは、今回最大の反省点です。本当に悔やみきれないミスですが、今はこれを糧にするしかないと思っています。次に何をすべきか見えつつあるのでSUGO戦で挽回します。

マスタークラス

■第7,8戦予選
 前戦を終えて、シリーズポントで今田選手47ポイント、DRAGON選手48ポイントと僅差の2人は予選でも激しく競り合いました。予選のアタックを得意とする今田選手が、ベストタイム、セカンドベストともにDRAGON選手を上回り、この時点でポールポジションポイントを加えた今田選手がシリーズポイントで逆転しました。

ドライバー 予選ベストタイム(順位) 予選セカンドベスト(順位) Point(累計)
4号車 今田信宏 1分39秒154(M1) 1分39秒254(M1) 1+1(49)
30号車 DRAGON 1分39秒408(M2) 1分39秒654(M2) 0(48)

■第7戦決勝
DRAGON選手はグリッド前方の平木(湧)選手がエンジンストールしたことで、釣られてストールし、スタートで大きく出遅れてしまいました。好スタートを決めた今田選手は、追い上げてきた平木(湧)選手を終盤10周目まで抑える健闘を見せました。スタートで遅れたDRAGON選手は、序盤タイヤカスを拾ってしまうピックアップに悩まされましたが、終盤は今田選手を上回るペースで追い上げました。しかし、時すでに遅く今田選手が8秒差をつけてクラス優勝を飾りました。

ドライバー 決勝順位 ベストタイム(順位) Point(累計)
4号車 今田信宏 M1位(総合11位) 1分40秒627(M1) 10+1(60)
30号車 DRAGON M2位(総合12位) 1分41秒044(M2) 7(55)

■第8戦決勝
スタート後に上位陣に混乱があり、セーフティカーが入るなどやや荒れたレースとなり、ペナルティも多く課されました。2人は混乱に巻き込まれることなく、DRAGON選手、今田選手の順で周回を重ね、終盤はDRAGON選手がやや引き離して総合8位、9位でフィニッシュしました。
レース後、今田選手にフライングスタート、ホワイトラインカットのペナルティが課されましたが、マスタークラスの順位に大きな影響はありませんでした。

ドライバー 決勝順位 ベストタイム(順位) Point(累計)
4号車 今田信宏 M2位(総合9位) 1分41秒929(M2) 7(67)
30号車 DRAGON M1位(総合7位) 1分41秒472(M1) 10+1(66)

■第9戦決勝
スタートを得意とする今田選手が、平木(湧)選手をかわし、序盤は今田-平木(湧)-DRAGON選手の順で周回を重ねました。5周目に平木(湧)選手が今田選手の前に出て、ここから2人の直接対決かと思われましたが、DRAGON選手にフライングによるドライブスルーペナルティの指示が出され、ここからは今田選手の独走になりました。
しかし、DRAGON選手も意地を見せポイントを狙って1分41秒412のクラスファステストタイムをマーク。これを知った今田選手も最終周にペースアップしますが、1分41秒414と、僅か1000分の2秒差でファステスト争いはDRAGON選手に軍配が上がりました。

ドライバー 決勝順位 ベストタイム(順位) Point(累計)
4号車 今田信宏 M1位(総合11位) 1分41秒414(M2) 10(77)
30号車 DRAGON M2位(総合12位) 1分41秒412(M1) 7+1(74)

■4号車ドライバー 今田信宏選手コメント
今週末もDRAGON選手と五分五分、一進一退の勝負を繰り広げていますが、この状態を非常に楽しんでいます。本音を言えばぶっちぎりたいのですが、なかなかそうはさせてくれません。予選で勝って決勝も逃げるというイメージはできているのですが、いざレースになるとイメージ通りに進まないですね(笑)。今回の収穫としては、平木(湧)選手を完全なドライコンディションでかなり長い間抑えることができたことです。これは良かったと思います。

■30号車ドライバー DRAGON選手コメント
ライバルである今田選手との共通のテーマは、若いドライバーに一矢報いたいということです。我々に関しては、今田選手は決勝のペースに課題があり、僕は予選の速さに課題があるという特徴があって、この違いが二人の勝負を面白いものにしていると思っています。今シーズンは2人で一つの椅子を取り合っている状態ですが、今後もこの勝負を楽しみたいと思います。




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