2024シーズンをベストレースで締めくくる
San-Ei Gen with B-Max(チーム代表 宮田雅史)は、11月9~10日、鈴鹿サーキットで行われた、全日本スーパーフォーミュラ選手権第8、9戦「JAF鈴鹿グランプリ」に木村偉織選手を擁して参戦し、両レースともに、ポイント獲得まであと一歩の11位でフィニッシュしました。順位は同じでしたが、最終第9戦は、今シーズンのベストレースといえる内容で、ファステストラップも記録してシーズンを締めくくりました。
開幕以来となる鈴鹿大会を、今シーズンの集大成にふさわしい結果で終えるべく、万全の準備を整えて臨みました。当初、雨予報だった天候も好転し、週末は秋らしい天候となりました。
■第8戦予選(11月9日(土)午前9時5分〜9時47分)
秋晴れの爽やかな天候のもと、金曜日に行われたフリー走行では、悪くない感触を得ていましたので、Q2進出を目標に予選に臨みました。
Q1 Bグループに出走した木村選手は、ユーズドタイヤで1周した後に、ニュータイヤに履き替え、アタックに入りました。しかし、気負いが出たのか、NIPPOコーナーで痛恨のコースオフ。グラベルに捕まり、ここで予選を終えることになってしまいました。赤旗の原因をつくったため、規定により予選タイムは抹消となりました。
ドライバー | セッション | タイム/順位 | ||
50号車 | 木村 偉織 | 予選 | Q1(順位) | No Time(11/11) |
Q2(順位) | – | |||
総合順位 | 21位 |
- 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:16度、路面温度:19度
■第8戦決勝(11月9日(土)午後2時40分~31周)
最後尾から抜群のスタートを見せた木村選手は、1周目に16位、3周目に15位と、序盤で順位を上げました。10周を過ぎ他車が続々とタイヤ交換を行うなか、17周目までコースに留まった後にピットイン。ところが、フレッシュタイヤで追い上げを図ろうとした矢先に、ピットロードでタイヤが脱落した車両があり、セーフティカー(SC)が導入されました。
さらに、25周目には、木村選手の前方を走っていた2台が接触するアクシデントがあり、二度目のSCランとなりました。残り3周でリスタートとなりましたが、SCランが続いたことで、順位を上げるチャンスは少なく、11位でフィニッシュしました。
ドライバー | セッション | タイム/順位 | Point(累計) | ||
50号車 | 木村 偉織 | 決勝 | 順位 | 11位 | 0( 3) |
ベストタイム | 1分41秒974(10/21) |
- 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:21度、路面温度:30度
■第9戦予選(11月10日(日)午前9時15分〜9時57分)
やや上空に雲は多いものの、雨が降る可能性はなくなった日曜日。前日からセッティングを若干アジャストして、週末二度目の予選に臨みました。
Q1 Bグループに出走した木村選手は、AグループのQ2進出カットラインである1分38秒前半を目標にコースイン。他車が1分37秒台へ入れるなか、渾身のアタックを試みましたが、1分38秒599とQ2進出には0.3秒届かず、このグループ8位。シーズン最後の決勝を15番グリッドからスタートすることになりました。
ドライバー | セッション | タイム/順位 | ||
50号車 | 木村 偉織 | 予選 | Q1(順位) | 1分38秒599( 8/10) |
Q2(順位) | – | |||
総合順位 | 15位 |
- 天候:曇り、コース:ドライ、気温:16度、路面温度:20度
■第9戦決勝(11月10日(日)午後2時30分~31周)
序盤は、混戦のなかで順位を落としますが、タイヤを温存する走りを続け、前車がピットに入って前が空いたところでステイアウトを選択。1分43秒台にペースアップし、18周目にピットに滑り込みました。この作戦が功を奏し、タイヤ交換後にはレース中のファステストラップも記録し、その後も1分41秒から42秒台のタイムをマークし続け、3台をオーバーテイクして11位でフィニッシュしました。10位の車両とは僅か1秒の差でした。
ドライバー | セッション | タイム/順位 | Point(累計) | ||
50号車 | 木村 偉織 | 決勝 | 順位 | 11位 | 0( 3) |
ベストタイム | 1分40秒441( 1/21) |
- 天候:曇り、コース:ドライ、気温:19度、路面温度:23度
今大会で、2024年全日本スーパーフォーミュラ選手権の全日程が終了。ルーキーの木村選手はドライバーズランキング16位、San-Ei Gen with B-Maxはチームランキング10位という結果でシーズンを終えました。
支えていただいたスポンサー、ホンダ・レーシング(HRC)の方々、ファンの皆さま、そして運営を司った日本レースプロモーション(JRP)、開催各サーキットに感謝いたします。
■チーム監督 本山 哲コメント
最後のレースは、ペースも内容も非常に良かったと思います。ポイント獲得に届かなかったのは悔やまれますが、初のファステストラップも奪うことができ、チームとしては満足できる内容でした。第8戦予選のドライバーエラーを挽回する走りを見せてくれました。
今年、木村選手は初参戦でしたが、スーパーフォーミュラの高いレベルのなかで、毎戦Q1通過ライン付近にいて、何度か通過することもできました。ミスもあって歯がゆさを感じることもありましたが、ルーキーらしく懸命に1シーズン戦ってくれました。
スピードを見せることのできた最終戦は、チームにとって大きな励みになりました。引き続き応援をよろしくお願いします。
■チーフエンジニア 宮田雅史コメント
最後のレースは、ピットイン前後のペースも非常に良く、内容的にも満足できるものでした。序盤の混戦で順位を落としてしまったのは勿体なかったですが、間違いなく今季一番のレースでした。
課題はやはり予選ですね。もっと前のグリッドからスタートできれば、展開も変わってきますし、作戦の幅も広がります。チームのモチベーションを上げるためにも、ドライバーもクルマも、もう一段、レベルアップする必要があります。
開幕前はもう少しいけると思っていましたが、終わってみると、夏場に伸び悩んだことが後半に響いたという感じです。どこに原因があったのかは改めて検証しますが、今シーズンの経験やデータを、しっかり来年に繋げたいと思います。
■ドライバー 木村偉織選手コメント
この週末は、全体として少しペースが足りなかったように思います。ただ、最終戦の決勝に関しては、クルマも良かったですし、自分の持てる力を出し切ることができました。ポイントには僅かに届きませんでしたが、ファステストを記録できたことは、この1年の成長の証だと思っています。
今シーズンは、ルーキーとして、前半はSFに慣れること、ドライビングスキルを上げることに集中して戦いました。後半はクルマの理解も進んだので、セットアップにも積極的に関わり、すごく勉強になった1年でした。来年もB-Maxでやれることになれば、確実に良い結果を残せる手応えを感じています。
今年、支えていただいたスポンサー、HRC、チーム関係者の方々、そしてファンの皆さまに感謝します。応援が力になりました。ありがとうございました。