波乱続きのレースを粘り強く走り、ポイントを獲得
San-Ei Gen with B-Max(チーム代表 宮田雅史)は、10月12~13日、富士スピードウェイで行われた、全日本スーパーフォーミュラ選手権第6、7戦に木村偉織選手を擁して参戦し、第6戦はマシントラブルでリタイアしてしまいましたが、第7戦はペナルティを課せられながらも粘り強い走りで9位入賞。今季二度目のポイントを獲得しました。
今シーズンも終盤を迎えましたが、今回の富士大会、11月の鈴鹿大会は2レース制のため、全9戦中4戦を残しています。残るレースで上位入賞を果たすべく、7月の富士から車両の仕様を見直し、準備を整えて富士スピードウェイ入りしました。
■第6戦予選(10月12日(土)午前9時〜9時42分)
早朝から強い日差しが照りつけ、秋とはいえやや暑さも感じるなか行われた予選。金曜日に行われたフリー走行では、良いフィーリングを得ていたので、その流れを途切れさせないよう、Q1通過を目標に予選に臨みました。
Q1 Bグループに出走した木村選手は、1回目のアタックで1分23秒121をマーク。しかし、このタイムは想定よりやや遅かったため、連続してアタックを行いましたが、タイムを伸ばすことができずに11台中8位。Q2進出はなりませんでした。
ドライバー | セッション | タイム/順位 | ||
50号車 | 木村 偉織 | 予選 | Q1(順位) | 1分23秒121( 8/11) |
Q2(順位) | – | |||
総合順位 | 16位 |
- 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:22度、路面温度:26度
■第6戦決勝(10月12日(土)午後2時50分~41周)
抜群のスタートを見せた木村選手は、16番グリッドから1周目に10位にジャンプアップ。さらにポジションを1つ上げ、その後は、オーバーテイクシステムを駆使し、ペースを維持しながら周回を重ねました。
レースが折り返しを過ぎた22周目、タイヤ交換のためにピットイン。クルーは素早い作業で、木村選手をコースに送り出しました。しかし、これから追い上げを図ろうとした矢先の25周目、1コーナーの進入で突然ギヤを落とすことができなくなり、無念のスローダウン。そのまま、ゆっくりとダンロップコーナーの先まで走り、コースサイドにクルマを停めました。この日は綾瀬市の橘川市長も応援に駆けつけていたため、最後まで走って結果を残したいところでしたが、今シーズン初のリタイアとなってしまいました。
ドライバー | セッション | タイム/順位 | Point(累計) | ||
50号車 | 木村 偉織 | 決勝 | 順位 | DNF | 0( 1) |
ベストタイム | 1分25秒598(19/21) |
- 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:23度、路面温度:30度
■第7戦予選(10月13日(日)午前9時〜9時42分)
前日に続き、朝から好天に恵まれた日曜日。前日から車両を若干アジャストして予選に臨みました。
Q1 Bグループに出走した木村選手は、ゆっくりと3周かけてウォームアップを行った後、他車に先駆けてアタックを行い、1分22秒890をマーク。他のドライバーも次々にタイムを出すなか、終了間際まで6位に留まっていましたが、最後に他車が木村選手のタイムを上回り、Q2進出圏外にドロップ。僅か100分の5秒という僅差でQ2進出を逃しました。
ドライバー | セッション | タイム/順位 | ||
50号車 | 木村 偉織 | 予選 | Q1(順位) | 1分22秒890( 7/10) |
Q2(順位) | – | |||
総合順位 | 13位 |
- 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:22度、路面温度:28度
■第7戦決勝(10月13日(日)午後2時40分~41周)
木村選手は1周目を14位で通過しましたが、2周目のダンロップコーナーで前を行く三宅選手に追突。この接触でドライブスルーペナルティを課され大きく後れてしまいました。
しかし、ここから上位陣に匹敵するペースで粘り強く走り、他車の接触、リタイアもあって11位でフィニッシュ。レース後にペナルティや失格で2選手が順位を落とし、最終順位は9位。納得の行く形ではありませんでしたが、目標としていたポイントを獲得しました。
ドライバー | セッション | タイム/順位 | Point(累計) | ||
50号車 | 木村 偉織 | 決勝 | 順位 | 9位 | 2( 3) |
ベストタイム | 1分25秒361(12/20) |
- 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:24度、路面温度:32度
■チーム監督 本山 哲コメント
前回の富士と比べると、クルマのパフォーマンスは大幅に向上し、ポイント圏内は確実に走れる状態でした。レースもトラブルやドライバーエラーはありましたが、内容としては評価できる部分も多く、非常に前向きな週末でした。
ただ、リザルトを残すという最も重要な点については、まだまだ不十分ですので、そこは真摯に反省しなければなりません。次の鈴鹿では、チーム、クルマ、ドライバーのすべてがベストを尽くして、シーズンの締め括りにふさわしいレースをしたいと思います。
■チーフエンジニア 宮田雅史コメント
クルマは前回の富士からセットを大きく見直しましたが、その効果は出ていたように思います。金曜の走行から少しずつアジャストしていきましたが、セッションを追うごとに良くなっていきました。
とはいえ、結果として予選はQ2進出まで、クルマもドライバーもあと一歩足りませんでした。決勝はトラブルや接触はありましたが、ペースとしては悪くなかったと思います。荒れたレース展開に助けられてポイントを獲得することができましたので、この流れでシーズン最後の鈴鹿は、良い形で締め括りたいと思います。
■ドライバー 木村偉織選手コメント
良い部分もあり、反省すべき点もありましたが、これまでのなかで一番充実した、学びの多いレースウィークでした。
第7戦で接触してしまった三宅選手とスリーボンドレーシングには大変申し訳なく思っています。ただ、その後は自分自身の速さと強さをしっかり見せることができ、結果的にポイントも取ることもできました。今シーズンでは最も内容のあるレースだったと思います。
次の鈴鹿は、デビュー戦でQ2進出を果たしたサーキットですし、自分も経験を重ねて成長しているという自信もあります。クルマのパフォーマンスも向上していますので、それらを必ず結果に繋げたいと思います。