SF鈴鹿公式合同テスト(3/6-7)レポート

Super Formula

新たな体制による初の公式合同テストを終える

B-Max Racing Team(SFチーム代表 宮田雅史)は、3月6~7日、鈴鹿サーキットで行われた全日本スーパーフォーミュラ選手権の公式合同テストに、2020年以来となる2台体制で参加しました。
今シーズン、開幕前のテストは今回のみ。昨シーズンは悲願の優勝は飾ったものの、安定した結果は残せませんでした。巻き返しを期すチームは、新型車両SF23の投入という要素もあり、期待と不安を抱えてのテストとなりました。

■テスト1日目(3月6日(月)Session1:11:00~13:00/Session2:15:15~17:15)
各チームは、前日まで開催されていた鈴鹿ファン感謝デーで、SF23によりある程度走り込んでいましたが、B-Maxは2台揃って電気系トラブルに見舞われてしまい満足に走れず、公式テスト初日が実質の初走行となりました。
セッション1は、松下選手、ハイマン選手ともに、SF23の空力や新仕様のタイヤの習熟、そして基本的なセッティングの方向性を探ることに時間を費やしました。最後のアタックで松下選手が4番手タイムとまずまずの仕上がりを見せました。
しかし、セッション2では松下車に駆動系のトラブルが発生し、長い間ピットに留まることになってしまいました。一方ハイマン選手は引き続き、マシン、コースの習熟に務め、セッション1から0.8秒タイムアップを果たしました。

ドライバー Ses.1 ベストタイム(順位) Ses.2 ベストタイム(順位)
50号車 松下信治 1分37秒379( 4/22) 1分38秒653(21/22)
51号車 R.ハイマン 1分39秒083(20/22) 1分38秒214(19/22)
  • Ses.1 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:16度、路面温度:24度
  • Ses.2 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:19度、路面温度:27度

■テスト2日目(3月7日(火)Session3:9:45~11:45/Session4:15:00~17:00)
前日同様の好天のもと、セッティングの方向性を探る作業が続きました。松下選手とハイマン選手は、タイムよりも準備したプログラムをこなすことを優先し、さまざまなトライをしながら周回を重ねました。
3時間のインターバルの後に始まった最終セッションでは、ハイマン選手はここまで進めてきたセッティングを確認するため、開始早々にアタック。1分38秒427をマークして好感触を得ました。松下選手は、タイムは二の次にして、用意したプログラムを淡々とこなしました。
最後のアタックで好走を見せたハイマン選手は、松下選手と並ぶ1分37秒台に入れ、今回のテストにおけるベストタイムをマークしました。
2日間の鈴鹿でのテストを終え、満足とはいえませんが、一定のデータ収集はできました。開幕戦の舞台は富士スピードウェイです。各チームが新型車両での初走行となるだけに、予想はつきませんが、それだけにチャンスもあるはずです。残された時間を無駄にしないよう、万全の準備で臨みます。

ドライバー Ses.1 ベストタイム(順位) Ses.2 ベストタイム(順位)
50号車 松下信治 1分37秒524(12/22) 1分37秒432(14/22)
51号車 R.ハイマン 1分39秒858(22/22) 1分37秒535(15/22)
  • Ses.3 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:14度、路面温度:21度
  • Ses.4 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:20度、路面温度:21度

■チーム監督 本山 哲コメント
今回のテストは、SF23を理解することを主目的にして、タイムアタックのプライオリティは高く設定していませんでした。SF23の傾向は概ね把握できましたので、得られたデータを整理し、開幕戦に向けてクルマを仕上げていきたいと思います。トラブルも出ましたが、それも含めて良いテストでした。ノブに関しては経験もありますし、順当に行けば上位を走れるはずです。ラウルは、初めてハイレベルなSFに臨むわけですから苦労はしていますが、尻上がりに良くなって最後は笑顔で終われたので良かったと思います。

■50号車チーフエンジニア 宮田雅史コメント
クルマが変わりましたので、いろいろなデータ取りに終始したテストでした。ただ、事前に得ていた情報とは違うところもあって、戸惑っているというのが正直なところです。さらに、開幕戦は未走行の富士ですし、4月なのでコンディションも変わりますから、今回のテストで収集したデータを分析しながら1か月間悩みたいと思います。

■51号車チーフエンジニア ティム・ネフ コメント
この2日間、ラウルはマシンを乗りこなすために時間を割きました。その点ではかなり充実したテストでした。2日目午後のセッションでは、セッティング変更にきちんと応えてくれました。ロングランのペースも悪くありませんし、かなりいい感じに仕上がったので満足しています。次の課題は予選です。もう少しマシンを調整して、アタックラップでより良いパフォーマンスを発揮できるようにしたいと思います。

■50号車ドライバー 松下信治選手コメント
初日は残念ながらあまり走ることができませんでしたが、2日目はチームが用意したメニューをこなすことができました。開幕の舞台である富士を想定していろいろ試しましたので、開幕が楽しみです。最後はラウルも37秒台のタイムをマークしました。トップとはまだ1秒ほど開きがありますが、僕と違うアプローチで同等のタイムを出してくれたので、早速2台体制の利点が出たと感じています。

■51号車ドライバー ラウル・ハイマン選手コメント
充実した2日間でした。開幕前にクルマを理解する機会があったことは良かったと思います。もちろん、テストを経験したコースでシーズンをスタートできる方がやりやすいことは確かですが、それは誰にとっても同じです。富士は未体験のサーキットで学ぶことは多いですが、挑戦できることを楽しみにしています。準備は怠りないようにして開幕戦に臨みます。




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