苦戦するも手堅くポイント獲得、ランキングでワンツーを堅持
HFDP with B-Max Racing Team(チーム代表 宮田雅史)は、9月21〜22日にスポーツランドSUGOで行われたFIA-F4選手権(チャンピオンクラス)第9、10戦に参戦し、野村勇斗、洞地遼大選手は、雨のレースで苦戦しながらも着実にポイントを積み重ね、ランキングトップと2位の座を死守しました。
鈴鹿大会の第7、8戦が台風の影響で延期になりましたが、SUGO大会の週末も秋雨前線の影響で不安定な天候となりました。木曜の練習走行はドライだったものの、金曜日からはウェットとなりました。練習走行では、野村選手は安定した速さを見せ好調。洞地選手はセッティングに悩みましたが、アジャストして予選を迎えました。
■予選(9月21日(土)午前8時〜8時20分)
野村、洞地選手は、雨のなか真っ先にコースインすると、コースの状況を慎重に探りながら、1分46秒、44秒、43秒台と徐々にタイムを上げていきました。タイヤが発熱しづらい状況で果敢に攻め続けましたが、10分を経過した頃、4コーナーでコースオフした車両があり予選は中断。結局、そのまま再開されずに終了となりました。
二人にとっては消化不良な予選となり、野村選手は第9戦6位、第10戦4位、洞地選手は7位、5位と、表彰台を狙うには厳しい位置からスタートすることになりました。
ドライバー | 第9戦予選Bestタイム(順位) | 第10戦予選2ndタイム(順位) | |
50号車 | 野村 勇斗 | 1分43秒324( 6/19) | 1分43秒463( 4/19) |
51号車 | 洞地 遼大 | 1分43秒346( 7/19) | 1分43秒674( 5/19) |
- 天候:雨、コース:ウェット、気温:16℃、路面温度:20℃
■第9戦決勝(9月21日(土)午後0時10分〜12周)
雨は降り続き、コースはヘビーウェット。レースは安全確保のためセーフティカー(SC)先導でのスタートとなりました。4周終了時にSCがコースを外れ、実質のスタートを迎えると、野村選手は1つポジションを上げ5位、洞地選手は8位で周回を重ねました。
7周目に、インディペンデントクラスの車両が、スピンをしてコースサイドにストップし、再びSCランとなりました。11周終了時にリスタートとなりますが、すでにレースの上限時間(30分)が迫っており、1周でチェッカー。トータル12周でレースは終了となりました。
SCランでタイヤの冷えてしまった野村選手は、リスタートでペースを上げられず7位、洞地選手はポジションキープの8位でフィニッシュしました。
ドライバー | 決勝順位 | ベストタイム(順位) | Point(累計) | |
50号車 | 野村 勇斗 | 7位 | 1分45秒189( 6/19) | 6(93) |
51号車 | 洞地 遼大 | 8位 | 1分45秒750( 9/19) | 4(95) |
- 天候:雨、コース:ウェット、気温:16℃、路面温度:20℃
■第10戦決勝(9月22日(日)午前9時15分〜1周)
前日から降り続いた雨は、日曜日になっても止む気配はなく、コース状況は前日より悪化してしまいました。このレースは、インディペンデントクラスとの混走ではなく、独立したレースとして行われ、雨のなかではより安全確保の面で望ましい形となりました。
しかし、コンディションは悪化の一途をたどり、SC先導でスタートしましたが、2周目に入ったところで赤旗が提示され、レースは1周で終了。周回数が2周に満たないため、規定により、レースは成立せず、ポイントも与えられないこととなりました。
ドライバー | 決勝順位 | ベストタイム(順位) | Point(累計) | Rank | |
50号車 | 野村 勇斗 | 4位 | 3分6秒412(4/19) | -(93) | 2 |
51号車 | 洞地 遼大 | 5位 | 3分7秒437(5/19) | -(95) | 1 |
- 天候:雨、コース:ウェット、気温:16℃、路面温度:18℃
- ※レースが不成立のため、順位、ベストタイムは参考値
今大会を終えてのランキングは、1位洞地(95p)、2位野村(93p)と、苦しいレースウィークでしたが、依然トップと2位を守っています。チームランキングでも117pを獲得し、2位を30ポイント引き離してトップです。
■チーム監督 武藤英紀コメント
木曜日の練習走行では、2台で異なるセットをトライして、ドライコンディションの準備はしっかりとできていました。雨となった金曜日も、野村選手は好調でしたし、洞地選手は少し苦しんでいましたが、予選に向けてセットを変えて臨みました。
ただ、路面温度が想定とは異なり、練習走行とはまったく違う状況になってしまったことで、望んだ結果は得られませんでした。第9戦の決勝はセットを大きく変えましたが、ペースを取り戻すまでには至りませんでした。第10戦はSC先導でほとんど走らずに終わってしまいましたが、さらに変更したセットは、ドライバーの感触では悪くはなかったようで、今後に生かせるデータは取れました。
チャンピオンシップもワンツーのままシリーズ後半に入れるのは、非常に良かったですし、何よりも二人がアクシデントもなく、無事週末を終えることができてほっとしています。
■50号車ドライバー 野村勇斗選手コメント
木、金曜日の練習走行は、ドライ、ウェットともに好調で、自信を持って予選に臨みましたが、気温の変化に合わせきれず、第9戦の決勝も厳しい展開になってしまいました。終盤のSC明けはタイヤが冷え切ってしまって、後続を抑えられませんでした。
練習走行の感触から、今大会は2連勝を狙っていましたので、この結果は悔しいですが、ランキングでは洞地選手とワンツーのまま留まっていますので、チームとしては良かったと思います。気持ちを切り替えて、次のオートポリス大会に臨みます。
■51号車ドライバー 洞池遼大選手コメント
練習走行では良いセットが見つからず、自分も乗れていない感じで、すべて噛み合っていない状態でした。それでも予選は調子の悪いなか、自分の力を最大限出し切れたと思います。
練習走行の不調を考えると、予選結果はまずまずでしたし、第9戦ではポイントを取ってランキング首位を守れました。2レース目はほとんど走れずに終わってしまいましたが、変更したセットも感触は悪くありませんでした。
何とか悪い流れの週末を乗り切りましたので、今回の経験を次戦以降に生かしたいと思います。