DRAGON選手2勝、今田選手1勝でタイトルは鈴鹿決着へ
B-Max Racing Team(チーム総代表 組田龍司)は、11月1〜3日にモビリティリゾートもてぎで行われたFIA-F4選手権(インディペンデントクラス)第11、13、14戦に参戦し、DRAGON選手が2勝、今田信宏選手が1勝を挙げ、チームとして3レースすべてを制しました。ドライバーズタイトルの決定は、最後の鈴鹿大会に持ち越されることになりました。
オートポリス大会で中止となった第11戦が急きょ組み込まれたことで、今大会は3レースが行われることとなり、僅差のタイトル争いを繰り広げる二人にとっては、気の抜けない大会となりました。
■第11、13戦予選(11月1日(金)午後3時15分〜3時35分)
第11、13戦の決勝グリッドは、予選のベストとセカンドタイムで決定され、第14戦のグリッドは第11戦決勝中のベストラップタイムで決まることになりました。
DRAGON選手と今田選手は、周回を追うごとに2分00秒台から1分59秒台へとタイムを上げ、ベストタイムではDRAGON選手が0.07秒、セカンドタイムでは今田選手が0.12秒上回るという、互角の勝負を繰り広げ、両レースで二人が位置を変えてフロントローに並ぶことになりました。
ドライバー | 第11戦予選Bestタイム(順位) | 第13戦予選2ndタイム(順位) | |
30号車 | DRAGON | 1分59秒587( 1/15) | 1分59秒812( 2/15) |
44号車 | 今田 信宏 | 1分59秒654( 2/15) | 1分59秒695( 1/15) |
- 天候:曇り、コース:ドライ、気温:21℃、路面温度:25℃
■第11戦決勝(11月2日(土)午前8時15分〜10周)
雨の降るなか、ポールスタートのDRAGON選手は、エンジンストールをしたグリッド前列の車両に行く手を阻まれてしまい、今⽥選手の先行を許しました。しかし、3コーナーでトップの座を奪い返すと、今田選手との差を徐々に開いていきました。
ウェット路面に足をすくわれる車両が多く、二度にわたってセーフティカー(SC)が導入され、最後はSC先導でゴールとなりましたが、リスタートもしっかり決めてトップを守ったDRAGON選手が、今シーズン4勝目。今田選手も2位に入り、揃って表彰台に上りました。
ドライバー | 決勝順位 | ベストタイム(順位) | Point(累計) | |
30号車 | DRAGON | 1位 | 2分23秒964( 1/15) | 25(156) |
44号車 | 今田 信宏 | 2位 | 2分26秒695( 4/15) | 18(138.5) |
- 天候:雨、コース:ウェット、気温:16℃、路面温度:18℃
■第13戦決勝(11月2日(土)午後0時40分〜12周)
DRAGON選手が、スタートでポールポジションの今田選手を抑えてトップに出ますが、今田選手も背後にピタリとつけてチャンスを窺い、トップ争いは膠着状態となりました。
4周目に起きた複数台の接触によりSCランとなりましたが、リスタートとなった8周目、トップを快走していたDRAGON選手が、混走するチャンピオンクラスの下位車両を気にしすぎてしまい、5コーナーで痛恨のスピン。即座にコース復帰を果たしますが、大きく順位を落としてしまいました。
トップに立った今田選手は、安定したペースで残り周回を走りきり、チャンピオンクラスの車両を従えて、今季5勝目のチェッカーを受けました。一方、ポイント圏外にまで落ちたDRAGON選手は、終盤に鬼神の追い上げを見せて7位フィニッシュ。貴重な6ポイントを手にしました。
ドライバー | 決勝順位 | ベストタイム(順位) | Point(累計) | |
30号車 | DRAGON | 7位 | 2分18秒131( 1/15) | 6(162) |
44号車 | 今田 信宏 | 1位 | 2分19秒789( 4/15) | 25(163.5) |
- 天候:雨、コース:ウェット、気温:16℃、路面温度:17℃
■第14戦決勝(11月3日(日)午前8時40分〜12周)
好スタートを決めた2番グリッドの今⽥選手がトップに立ち、チャンピオンクラスのマシン2台を挟んで、ポールスタートのDRAGON選手が追うという展開になりました。絶対的優位に立った今田選手でしたが、2周目3コーナーのブレーキングで、突如コントロールを失いコースオフ。グラベルに捕まってしまいました。
これでDRAGON選手が労せずしてトップに立ち、二度のSCランからのリスタートも決めて、今大会2勝目、シーズン5勝目を飾りました。
今田選手もコース復帰して完走しましたが、ポイント獲得はならず、タイトル争いでかなり苦しい立場に立たされることになりました。
ドライバー | 決勝順位 | ベストタイム(順位) | Point(累計) | |
30号車 | DRAGON | 1位 | 2分02秒566( 3/15) | 25(187) |
44号車 | 今田 信宏 | 15位 | 2分03秒646(14/15) | 0(163.5) |
- 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:16℃、路面温度:19℃
- 決勝グリッドは、第11戦決勝のベストラップ(SC導入中のベストラップは除く)で決定しました
DRAGON選手が2勝、今田選手が1勝を挙げたことで、チャンピオン争いは完全に二人の一騎討ちになり、DRAGON選手が187p、第14戦でノーポイントに終わった今田選手が163.5pと、2レースを残してDRAGON選手が優位に立ちました。
■30号車ドライバー DRAGON選手コメント
今田選手も僕も、浮き沈みのあった週末でしたが、バトルをした結果ではなく、運に左右されて勝敗が決まっていたように思います。お互いにトップを走りながらの思わぬミスもありましたし、まだまだ勉強をしなければいけないと感じました。
ポイントでは少し差がつきましたが、F4に関しては優勝とリタイアで、一気に25点挽回できますので、セーフティリードといえるものではないと思っています。鈴鹿大会では、連勝を狙ってくる今田選手の前でゴールすることを心掛けて臨みます。でも、同じチームでこうして最後までタイトル争いができることは幸せなことですので、その気持ちを忘れずに、クリアなバトルで締めくくりたいと思います。
■44号車ドライバー 今田信宏選手コメント
この週末は、スピードがありましたし、3レースすべてで勝つ気満々でした。しかし、結果的には、対DRAGON選手1勝2敗と負け越してしまいました。タイトルを考えると、最後のレースが0ポイントで終わったのが痛かったですね。同じようにトップを走りながらスピンをしたDRAGON選手は、最後に追い上げて6ポイントを持ち帰りましたので、その差は効いています。最後のミスは、決して無理をしたつもりはありませんでしたが、結果的に無理をしていたということになると思います。今思えば、もっと冷静に行けば良かったと思いますが、レース序盤はテンションも上がっていますしね。
鈴鹿では、DRAGON選手の順位次第というところがありますが、とにかく最後まで諦めることなく、2連勝を狙って臨みます。